中学生でもわかる憲法論
今日は憲法記念日ですので、保守派学生連盟播磨支部代表として、中学生や高校生でもわかるように、憲法についての考えをまとめたいと思います。
日本は「法治国家」です。「法の支配」が確立しています。「法の支配」とは、人間よりも法律が偉いということです。よく、「命が一番大事」という人がいますが、この国では法律によって、「死刑判決」が下されると命が奪われてしまいます。
つまり、場合によっては「人間の命よりも法律が優先される」国家を「法治国家」というのです。法律は命よりも大事であるというわけです。
これはある意味、恐ろしいことです。仮に、「泥棒がいたら殺してもよい」という法律を定めると、自分が万引き犯と勘違いされて殺されても警察は動かない、ということになるからです。
そこで、法律の中でも、最も上位にある「憲法」では「民主政治」と「三権分立」「表現の自由」が定められています。「憲法」は普通の法律よりも優先されます。
「三権分立」とは、例えば犯罪者を逮捕・起訴するのは警察や検察(行政=政府)ですが、警察や検察が所属する政府は法律に従わなければなりません(立法=国会)。いくら悪い人でも、法律に違反していなければ逮捕できないのです。そして、本当に本率に違反していたかを判断するのは裁判所(司法=裁判所)です。
「民主政治」とは、国民の意思を反映して法律を作る、ということです。法律を作る国会議員は国民が選挙で選びます。
「表現の自由」は、どんなことを言っても大丈夫、ということです。人は誰でも間違えることがあります。警察の誤りを指摘し、逆切れした警察に逮捕されるようでは「表現の自由」は守られていません。いろんな意見を表現する自由がすべての国民にはあります。
この三つが守られている国家が「民主国家」です。
憲法は日本を「法治国家」かつ「民主国家」にするためにないといけません。
それでは、今の憲法は誰が作ったのでしょうか?
今の憲法を『日本国憲法』と言います。今の日本は「民主国家」と言われています。それでは、その『日本国憲法』の初めの一文を読んでみてください。
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」
かなり回りくどい、難しいことが書かれています。
分かりやすく言うと、「日本国民は選挙で選ばれた国会を代表者とし、自由の恩恵を受けるため、政府が再び戦争をしないようこの憲法を決めた」ということになります。もっと単純に言うと、
①国会が日本国民の代表者です。
②国民の自由を守ります。
③政府が再び戦争をしないようにします。
の、三つを守るために「主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定」するのだ、ということです。法律には回りくどい文章が出てきますが、結局何が言いたいのかというと、「国民がこの憲法に決めたのだ」ということなのです。
つまり、先ほどの「今の憲法は誰が作ったのでしょうか?」の答えは「国民が作った」ということになります。
しかし、結論から言うと、これは大嘘です。
今の憲法がいつできたのか、これは中学校の教科書にも出てきます。
1947年です。
当時の日本はアメリカに占領されていました。
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