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2018年11月17日 (土)

谷口雅春先生「戦力放棄条項の改正のみでは、国家百年の大計を誤る」


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 生長の家創始者・谷口雅春先生が『日本国憲法』の問題点を指摘し、『大日本帝国憲法』の復原・改正を唱えておられたのは、ご存知の通りです。

 しかしながら、その雅春先生の憲法論がどこまで正確に信徒に理解されていたのか、というと、甚だ怪しいのです。

 例えば、雅春先生は憲法9条についてこう述べておられます。

 そしてまた、この占領指令の根柢には、日本は侵略戦争を行った犯罪者であるということ、そしてアメリカはじめ戦勝国の連合軍諸国のみが、平和を愛し、公平なる信義の国なのであるということを、周知徹底せしめようという意図があったのであります。日本さえ再び起てなくすれば、世界から戦争がなくなるのだということが、この前文及び第九条に示されているのであります。

 ところが昭和二十年に日本が降伏して以来、この地球上に戦争がなくなったかというと、それら平和を愛し公平と信義の国であるべき筈の諸国が、各地で戦争を起こし、或いは武力制圧し、現在もなお戦っているのが事実なのです。

 (略)そのため、やむを得ず自民党政府は、清瀬一郎さんの解釈を頼りに、第九条第二項の「前項の目的を達するため」というところを、「前項の目的を達するために限り」と敢えて限定解釈して、「自衛権を持つことはその限りに非ず」と苦し紛れの解釈でもって、自衛隊を置いたのであります。ですから自衛隊の陸海空軍は、この憲法第九条に反する影の存在であって、こそこそと内緒に置かれた、大手を振って歩くことのできない気の毒な立場にいるわけなのであります。果たしてこれで日本国を守ることができましょうか。(谷口雅春先生『諸悪の因 現憲法』)

 ここだけを抜き出して読むと、現行の自衛隊は憲法9条の「苦し紛れの解釈」の産物であり、憲法9条第二項がある限りは「日本国を守ることができ」ないのである、という風に考える方も多いでしょう。

 そして、ならば「自衛隊を憲法に明記する」という安倍政権の路線は雅春先生の御教えに合致するのである、という風な結論になりますし、事実日本協議会一派に関与している元信者らはそのような見解のようです。


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 ところが、雅春先生は同じ本で次のようにも述べられているのです。

 三島さん(註:三島由紀夫烈士のこと)が諌死される直前に、楯の会の隊員に話をしておられたところによりますと、この第九条については次のような改正案を持っておられたということです。

「日本国軍隊は、天皇を中心とするわが国体、その歴史、伝統、文化を護持することを本義とし、国際社会の信義と日本国民の信頼の上に建軍される」と。

 このことは、三島裁判の証人として立たれた生政連会長の田中忠雄さんの証言内容にあったものなのですから、間違いないと思います。そしてまた三島さんは、この第九条のみを改正しようというような部分改正では、却って日本は米軍事体制の好餌となり、日本の自立は更に失われるであろうと考えておられたのであります。

 第一章の“天皇の地位は国民の総意による”という条項の改正なしに、第二章第九条の戦力放棄条項のみの改正では、国家百年の大計を誤ることになるのであります。(同書)

 ここでは、雅春先生ははっきりと「第二章第九条の戦力放棄条項のみの改正では、国家百年の大計を誤る」と述べておられるのです。

 そして、その根拠として挙げられているのが「この第九条のみを改正しようというような部分改正では、却って日本は米軍事体制の好餌となり、日本の自立は更に失われるであろう」という、三島由紀夫烈士の危惧です。

 今の安倍政権を見ると、

・「第一章の“天皇の地位は国民の総意による”という条項の改正」をするどころか、明治維新150周年式典にも陛下を招聘しないという皇室軽視を行っており、

・アメリカの侵略戦争に協力するための「戦争参加法制」を制定して「却って日本は米軍事体制の好餌とな」るという三島由紀夫烈士の危惧を裏付け(おまけに保守系野党の提出した『領域警備法案』は僅か一時間の審議で廃案にしたのです)、

・その上で「自衛隊明記のための改憲」を行う、

というものですから、雅春先生の御教えに反することは明白なのです。


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 また、雅春先生は国防戦略については単に再軍備をすれば良い、というような方ではなく、次のようなことも述べておられるのです。

 米ソ中共を向こうに廻して、戦い守る戦力は物質的方法ではいくら歯ぎしりしてもできないから、五兆円もの物質的国防費の半分くらいを減らして、道徳的国防費に廻すのである。すなわち日本は世界唯一の"慈善大国"として毎年無償で米百五十万トンを全世界の飢餓国民に布施するのである。MRAの"道徳再武装"の提唱はあるが、まだどこでも本当に実践されていない。これこそ業の世界における布施行としての"道徳再武装"の実践であるのである。

 物質的武器だけで日本を護ろうとしても人命を損すること多大であり、米ソ中共を向こうに廻して護り切れるものではない。といってこの案は、社会党のように何も善徳を積まないでいて、無防備中立を唱え、隣国と不可侵条約を結んでさえおれば敵が攻めてこないというような甘い空想でもないのである。全世界で毎年餓死する数百万人をその死から救って、善徳を積み、誰もこの「徳を樹つる国」には攻め入ることができないような道徳国家となって"善因善果"の法則に則って、道徳的に国防力を養おうとするのである。(谷口雅春先生『占領憲法下の政治批判』)

 国防費を増やすどころか、逆に半減せよ、と雅春先生は仰せられているのです。無論、これは今の国際情勢に直接当てはまるという訳ではないですが、軍事力による国防だけでなく、「全世界で毎年餓死する数百万人をその死から救って、善徳を積」むことによって霊的な国防力も養うべきである、ということに雅春先生の主張の独自性があります。


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 というのも、雅春先生は決して現象の「日本国」だけの国防や平和を考えておられたわけではないからです。

 生長の家における「日本国実相顕現」とは何か、それは『大和の国の神示』に記されています。

 大日本世界国(ひかりあまねくせかいのくに)と云うことを狭い意味に解釈して、日本民族の国だなどと考えるから誤解(まちがい)を生ずるのである。そんなものは小日本であり、本当の大日本国(ひかりのくに)ではない。(『御守護神示集』)

 そして、日本を愛することは外国を排斥することではない、と雅春先生は述べておられます。

 「日本を愛する」と云うことを「外国を排撃すること」の別名の如く考えている偏狭な人がありますが、実相の日本は「世界国家」(水火(みづほ)の国・陰陽和合・大和理念の国)でありますから、それが現象化してあらわれて来るときは「一つの世界」(世界連邦の形態をとるか?)となるのでありまして、外国を排斥しているようなことでは「水火の国」「大和の国」「一つの世界」は成就しませぬ。其処に生長の家は偏狭な「国粋的な神」を説かず、普遍的な神を説き、すべての人類を神の子として互に手をつながせる大使命をもっている万教帰一の宗教なのであります。「普遍的な神」を説いていたものが同時に「天皇中心」を説くとき、それを矛盾と感じ、転向と感じ、時としては便乗を感ずるのは、局外から見れば無理もないことでありますが、それは「普遍的な神」はすべて平等に顕現しなければならぬと云う悪平等の観念に捉われているからでありまして、普遍にして同時に差別あり、差別の中には必ず秩序あり、秩序の中には必ず「中心」ありと云う日本的な哲学を知らないからであります。(谷口雅春先生『明窓浄机』「戦後篇」)

 ここにある「すべての人類を神の子として互に手をつながせる大使命」と「天皇中心」の信仰とが一致するのが、生長の家における「日本国実相顕現」のエッセンスなのです。

 雅春先生は「天皇条項の改正無くして九条改正をしても、国家百年の大計を誤る」と言われましたが、ここで雅春先生が挙げられた「正しい天皇観」の普及無くして、いくら自衛隊を憲法に明記しても意味がないのです。

 憲法九条改正の国民投票が現実味を帯びてきた今、雅春先生の御教えを正しく学ぶことにより、国家百年の大計を誤ることのないよう一人一人が選択できなければならないと思います。


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コメント

〜アイヌ・倭人戦争〜

▼目次
概要
コシャマインの戦い(コシャマインのたたかい)は、1457年に発生したアイヌと和人との戦い。


1.概要
応仁の乱のちょうど10年前の1457年(康正3年、長禄元年)に起きた和人に対するアイヌの武装蜂起。現在の北海道函館市にあたる志濃里(志苔、志海苔、志法)の和人鍛冶屋と客であるアイヌの男性の間に起きた口論をきっかけに、渡島半島東部の首領コシャマイン(胡奢魔犬[1]、コサマイヌとも呼ばれる)を中心とするアイヌが蜂起、和人を大いに苦しめたが最終的には平定され、松前藩形成の元となった。
当時、和人は既に渡島半島から道南に進出しており(渡党、道南十二館などを参照)、製鉄技術を持たなかったアイヌと鉄製品などを交易していた。アイヌの男性[2]が志濃里の鍛冶屋に小刀(マキリ)を注文したところ、品質と価格について争いが発生した。怒った鍛冶屋がその小刀でアイヌの男性を刺殺したのがこの戦いのきっかけである。
1456年(康正2年)に発生したこの殺人事件の後、首領コシャマインを中心にアイヌが団結し、1457年5月に和人に向け戦端を開いた。胆振の鵡川から後志の余市までの広い範囲で戦闘が行われ、事件の現場である志濃里に結集したアイヌ軍は小林良景の館を攻め落とした。アイヌ軍は更に進撃を続け、和人の拠点である道南十二館の内10までを落としたものの、1458年(長禄2年)に武田信広によって七重浜でコシャマイン父子が弓で射殺されるとアイヌ軍は崩壊した。
この事件の前年まで道南に滞在していた安東政季の動向などから、事件の背景に当時の北奥羽における南部氏と安東氏の抗争を見る入間田宣夫の見解や、武田信広と下国家政による蝦夷地統一の過程を復元しようとする小林真人の説がある[3]。
アイヌ対和人の抗争はこの後も1世紀にわたって続いたが、最終的には武田信広を中心にした和人側が支配権を得た。しかし信広の子孫により松前藩が成った後もアイヌの大規模な蜂起は起こっている(シャクシャインの戦い、クナシリ・メナシの戦い)。
なお、1994年(平成6年)より毎年7月上旬、北海道上ノ国町の夷王山で、アイヌ・和人の有志による慰霊祭が行われている。
[6]次ページ

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