人気ブログランキングへ
令和元年(西暦2019年、皇暦2679年、仏暦2562年)11月14日の今日は、今上陛下の最初の新嘗祭である大嘗祭の日です。
私がインドに行っている間に、生長の家では教団を挙げて今上陛下の即位の礼の祝賀をされていたそうです。全国紙にも広告を出し、龍宮住吉本宮や宝蔵神社では祭典もされたのだとか。
天皇陛下は国の中心であり、中心帰一の必要性を生長の家総裁・谷口雅宣先生は次のように説かれています。
イラク戦後の統治の問題は、先の大戦後のアメリカによる日本占領とは一見似ているようだが、大きく異なる点がある。それは、日本人は天皇陛下の下で一丸となって「耐え難きを耐え」たのに対し、イラクは政治の中心を失い、宗教的な中心も得られないでいる点だ。“国の中心”がしっかり安定していることの重要さを、あらためて実感するのである。(「“国の中心”を失うこと」より)
イラクは未だにイラク戦争による混乱に晒されていますが、日本が「奇跡の復興」を成し遂げることができた背景には、万葉一統の天皇陛下の恩徳があったのです。
このように、日本の中心に天皇陛下が居られるということは、とても幸福なことです。しかしながら、だからと言って「日本一国だけが素晴らしい」と主張したり、日本だけの利益を考えて他国侵略への協力や地球環境破壊をしたりすることは、天皇陛下の御心に反します。
私は真言宗の法脈をくむ僧侶ですが、真言宗の醍醐寺に伝わる「即位法文書」には、天皇陛下の即位灌頂について次のように記されています。
仍国主ノ命風ヲ四州ノ人民ニ覆テ
仁恵ヲ衆生ニ覆テ国主人民一ニ慈
悲ヲ可垂給印相也
即位灌頂とは天皇陛下が大日如来と一体となる儀式であり、文書中に出てくる「四州」は地球(閻浮提)を含む四つの世界ですから、今で言うと太陽系全体、あるいは宇宙全体を意味する言葉です。
つまり、天皇陛下とは世界中の人民を命風で覆い、そして衆生――人間だけでなく動物をも含めた有情の生き物全体――を仁恵で覆う、そういう存在であるということです。
そういう天皇陛下が国家の中心に有らせられるのが日本と言う国なのですから、私たちは天皇陛下の御心を実現するために国際平和信仰運動へと邁進しなければなりません。
人気ブログランキングへ
生長の家の生き方とは、天皇陛下の御心を体現する生き方です。谷口雅春大聖師がまさにそのような生き方を為されたことを、谷口清超大聖師は、谷口雅宣先生のブログからの孫引きになりますが、次のように述べられています。
「皆さん、(雅春)先生は周知の如く空前絶後の愛国者でいらっしゃいました。しかしそれと同時に、天皇陛下のあの無私の御愛念を、そのまま宣布し且つ実践なさいまして、凡ての人と物を生かす運動を展開せられたお方であります。勿論日本も生かし、それと同時に人類をも生かし、人類ばかりじゃなく、凡ゆる生きとし生けるもの、山川草木国土ことごとくを仏として礼拝し、その実相を顕わし出そうと精進せられたお方であります。それ故、私達はこの生長の家の大真理を、全人類に向かって宣布する使命を戴いたことを、誠に幸せであると思うものであります」(「谷口清超先生を偲んで」より)
このように、生長の家の運動と言うのは日本だけの運動ではない、無論、日本を生かす愛国者となることはもちろんではあるけれども、天皇陛下の御心をそのまま実践するというのは「人類ばかりじゃなく、凡ゆる生きとし生けるもの、山川草木国土ことごとくを仏として礼拝し、その実相を顕わし出」す、ということなのです。
大学一年生の頃皇居清掃奉仕に参加した私
ここで「仏」というと「今の時代に天皇陛下は即位灌頂をしていないじゃないか」と言われる方も出てくるでしょうが、万教帰一の真理を学ばれている生長の家の皆様の多くは、神道の天照大御神様も仏教の大日如来も一体であること、私以上によくご存じのことと思います。
皆様には釈迦に説法でしょうが、このブログは生長の家以外の方も読まれるので一応説明させていただきますと、大嘗祭とは天皇陛下が天照大御神様と一体となる儀式であり、まさに即位灌頂と同じ意義のある儀式であります。
人気ブログランキングへ
生長の家総裁・谷口雅宣先生は天照大御神様について『日々の祈り』所収の「天照大御神の恩徳を讃嘆する祈り」で次のように述べられています。
このことを知り、われは今、天照大御神の実相の光、与える愛の力の尊さをあらためて誉め讃う。われは今、実相世界の真の我を観ずる。天照大御神の御心われに流れ入りて、わが心を満たし給う。天照大御神の生命(いのち)われに流れ入りて、わが生命(いのち)となり給う。わが心は天照大御神の愛の心に満たされている、生かされている、満たされている、生かされている。天照大御神は「愛なる神」の別名である。キリストの愛の別名である。自ら与えて代償を求めない「アガペー」の象徴である。また、三十三身に身を変じて衆生を救い給う観世音菩薩の別名である。われは今、天照大御神と一体となり、地上のすべての人々、生きとし生けるものに愛を与えるのである。天照大御神の愛は無限であるから、われもまた無限に愛を与えてもなお減ることはないのである。
われは今、天照大御神の表現である太陽を心にアリアリと観ずる。太陽は、「与える愛」「生かす愛」「仏の慈悲」の象徴である。天文学が教えるように、地球や月は太陽から弾き出されてできた惑星であり、太陽の引力のおかげでその周囲を公転する。地球は、太陽なくしては宇宙の無の空間に吸い込まれ、闇の彼方へ退くほかはないのである。鉱物としての地球は、太陽の引力と恒星としての“燃える力”なくしては、「死の星」と化さざるを得ない。生命はそもそも生じず、生じても極寒の中でたちまち死滅するほかはない。しかし、太陽が地球や月を引力でとらえ、莫大なエネルギーを注ぎ続けたために、地上に生命が誕生した。生命は太陽エネルギーを受け、自らの力で新たな生命を生み出すのである。同種の生命を生み出すだけでなく、ときに変異して新たな種を生み出し、それらが同様に同種・別種の生命を次々と生み出すことで、地球上には生物が溢れ、互いに繁栄するに至っている。
これらはすべて、太陽の「無償の愛」の業績である。太陽は、地球から何の報いを得なくとも、無限に与え続けるのである。この偉大な力によって、地上に多様な生命と生態系が出現し、おびただしい数の生命が支えられていることを思うとき、人類も「与える愛」を駆使することで、地上の平和と秩序と、多様なる生命の共存共栄を実現できることを知る。われは今、天照大御神の日子・日女として、その高邁なる目標を掲げて生きるのである。われ今、天照大御神の御徳を讃嘆し奉り、大神の日子・日女として喜びをもって使命遂行に邁進することを誓い奉る。ありがとうございます。
この祈りにあるように、私も「我、天照大御神と一体なり!」の自覚を以て、改めて国際平和信仰運動、自然とともに伸びる新しい文明の構築に励ませていただこうと思います。
人気ブログランキングへ
最近のコメント